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系統別学問内容リサーチ

家政系統

家政系統は、私たちにとって身近な衣・食・住や子どもの成長など、生活全般を科学的に探究し、より良い暮らしを見いだしていく学問です。あらゆる学問領域に関連しており、現代社会における人間生活を総合的に研究します。

この系統の学問分野

教育・研修のめざすもの

生活技術や地域社会の問題を、家庭の視点から科学する

  家政系統は、家事や育児といった「家庭生活」のさまざまな事柄について、科学的に研究する学問系統です。
 元来は、家庭の中で親から子に伝えられてきた「暮らしの知恵」をまとめた実用学として、古くから発展したジャンルです。現在では、これらの知恵や技(ワザ)を科学の手法を用いて検証する実証的な学問となっています。
 多くの知恵やワザを伝えてきた日本の家庭は、戦後の高度経済成長を経てすっかり様変わりしました。生活家電の普及で、家事の負担が大幅に減少し、時間にも労力にもゆとりが生まれました。一方、核家族化と少子高齢化の影響で、家族のつながりが失われ、従来の大家族で行われてきたような「子育て」も難しくなっています。家族という形そのものを見直す時期に来ているともいわれています。
 こうした背景から、家庭の役割を見直すこと、また家庭を営む生活者の視点から社会の問題を考えることも、家政系統の重要なテーマです。

将来の進路・職業

「消費者」目線の発想が“商品開発”分野への進出拡大

 家政学では、炊事・洗濯・掃除などの生活技術をはじめ、家庭用品や住宅設備、家電製品、衣料品などについての実践的な知識と、家庭での利用を学ぶことができます。
 さらに、日常的に利用する「消費者」の視点から、さまざまな生活商品を比較検証することで、物事を厳しく吟味するための分析力、判断力を身につけることができます。
 将来の進路としては、まず、生活家電や家具、食品、衣料品などの商品開発あるいは販売の業種が挙げられます。たとえば、家電メーカーの商品企画、小売店のバイヤー(仕入れ担当者)が中心ですが、生活商品に対する高度な知識は、販売職、広告宣伝担当などでも発揮できるでしょう。また、フード産業ではたらくプロの料理人、ファッションやインテリア系のデザイナーなど、専門技術職に就くには、卒業後にも研さんを重ね、高度な実践テクニックを磨くことが大切です。